今回は【フローリングの色】×【家具の色】について、インテリアにおけるカラーコーディネートを、「木目のカラー」に注目してご紹介します。「木目のカラーは合わせるべき?」そういった悩みを解決する内容になっています。
木目のカラーはこのパターンを意識
まずは木目を見た時に「茶色い」とほとんどの人が思うでしょう。
では、茶色とはどんな色なのか考えてみます。
〜茶色は「赤+黄色+黒」〜
〜「明るい〜暗い」&「黄色い&赤い」で区別できる〜
つまり、どのような樹種であっても上記の区分で区別することができます。家具やフローリングを見る際にも以下のマトリックス上のどこに位置するのか考えてみましょう。
フローリングのカラーの種類
続いてフローリングでよく使われる樹種について、カラーの特徴を見ていきます。
〜ウォールナット〜
世界三大銘木のひとつで、濃淡の縞模様を成す柾目、変化に富む紫褐色の板目が、時を経るほどに渋みを増していきます。
(カラー属性:暗い&赤い)
〜ブラックチェリー〜
古くから、高級家具材として利用され、時を経るほどに深い赤みを増す優美な色合いが特徴です
(カラー属性:明るい&赤い)
〜ハードメイプル〜
強靭な材質から床材や家具、精巧な楽器用の材として重用され、
時にバーズアイ(鳥眼杢)や縮み杢などの杢が現れる美しい木目が特徴です。
(カラー属性:明るい&黄色い)
〜オーク〜
建築や家具、船材などに重用される堅固な風合いが特徴で、板目には筍模様が強く現れ、柾目には放射組織が横縞状の斑(ふ)となって現れます。
(カラー属性:明るい&中間)
〜バーチ〜
内装材として、様々な用途に使用され、やさしくおだやかな木目と緻密な肌、艶のあるこぶ、杢のような照りが見られるのもバーチの特徴です。
(カラー属性:明るい&赤い)
家具の樹種とカラー
続いて家具のカラーについてです。こちらも基本的な考え方はフローリングと同様で良いと言えます。家具のカラーを見てマトリックス上でどのような属性なのか把握してみましょう。
針葉樹の家具たち
まずは針葉樹です。特徴は以下の通り。
【特徴】
・柔らかく軽量
・加工しやすい
・肌触りが良く、香りが残る
【針葉樹で人気の木材】
ヒノキ(檜)・パイン(松/マツ)・スギ(杉)など
杉材
・中心は赤褐色やピンク系、年輪を重ねた外側は白系と、色の違いがはっきりしている
・軽量・耐水性が良い
・食のシーンにもよく合うほんのり甘い香り
パイン材
・柔らかいため加工しやすく、DIYにも最適
・触り心地が良い
・森林浴を思わせるような香り
・木目に節が見られ、ナチュラルな風合い
広葉樹の家具たち
【特徴】
・硬く重い
・強度があり傷がつきにくい
・揺れに強い
【広葉樹で人気の木材】
ナラ(オーク)・ブナ(ビーチ)・ケヤキ・ウォールナット・チーク・マホガニーなど
オーク材(ナラ)
・虎斑という模様が見られる
・重厚で硬いため、反りが生じにくく傷がつきにくい
・耐水性に優れ、長年使い続けられる
ウォールナット材
濃いブラウンから黒に近いブラウンまで、チョコレートのような色が印象的な「ウォールナット」は日本語でクルミのことを指します。西洋では富の象徴とされていたこともあるほどの高級木材で、今でも根強い人気があります。
反りや曲がりが少なく狂いが生じにくいことから楽器用の木材としてもよく使われます。また、ヴィンテージやレトロなお部屋との相性がよく高級感を演出したいときにおすすめです。小さめの装飾品やインテリア雑貨より、テーブルなどの大きめの家具に使うと深い色味や艶がより映え、存在感のある印象を与えます
・チョコレート色でまっすぐな縦縞の木目
・耐衝撃性・加工性・接着性に優れている
・高級感がありヴィンテージやレトロなお部屋と相性が良い
ビーチ材(ブナ)
・白っぽい北欧風の色味と、きめの細かい柔らかな質感
・硬さとしなやかさを併せ持つため、曲げ加工に強い
タモ材(アッシュ)
「タモ」は「アッシュ」と呼ばれることもある木材で、ナチュラルで淡い木の色と、ところどころで色味の深さが異なるグラデーションと均一な木目が美しいことで人気です。
肌触りもなめらかで、硬く頑丈なので、その木目を活かしたテーブルや、シンプルなデザインの家具で使われることが多いようです。
・ナチュラルで淡い木の色と美しい均一な木目
・肌触りもなめらかで、硬く頑丈
パターンに落とし込むことが重要
「フローリング(内装)」&「家具」の樹種について、それぞれ理解したところで疑問に思うのが、
”異なる樹種を混在させても良いのか?”
ではないでしょうか?これに関しては、どちらも正解でそれぞれに特徴やメリットがあります。今回はインテリア目線でそれぞれのパターンの特徴やインテリアのポイントを解説します。
木部のカラーが統一されたパターン
まずは、最もシンプルなパターンで「木部のカラーが統一されたパターン」です。樹種やカラーを揃えるというスタンダードな考え方なので初心者の方にもオススメです。特徴や意外なデメリットもあるので、その点も理解して選択するようにしましょう。
オーク系で揃えたシンプルなスタイル
こちらは、「明るい×黄色い」カラーの樹種で揃えたナチュラル感を全面に出したインテリアのスタイルになっています。
チーク系で揃えたシンプルなスタイル
こちらは、「明るい×赤い」カラーの樹種で揃えたインテリア。ビビッドなカラーとの相性が良いスタイルで、ミッドセンチュリー系のインテリアがお好きな方におすすめ。
ウォールナット系で揃えたシンプルなスタイル
こちらは、「暗い×赤い」カラーの樹種で揃えたインテリア。
全体として、
「暖色系の光との相性が良い」「ブラック・キャメルレザーがよく似合う」
クールで高級感があるインテリアがお好きな方におすすめ。
異なる樹種が混在するパターン
続いて異なる樹種やカラーのインテリアが混在したパターンのインテリアです。
このパターンでは、敢えて「混沌として印象」を与えることで垢抜けた印象を演出することができます。
明るい床材×ミディアムブラウン
こちらは、「アッシュ系の明るい床材」と「明るい×赤い家具」がうまく合わさったインテリアになっています。全体として、いろんな「色」「形」「柄」を散りばめることで、適度な「混沌さ」がインテリアを洗練させた印象になっています。
北欧ビンテージ家具に最適な雰囲気
こちらは北欧ビンテージ系の雰囲気の家具を中心にコーディネートしたインテリアになっています。
北欧ビンテージ家具は、「チーク」や「ローズウッド」などの「ミディアムブラウン&黄色系」の飴色のような光沢感のある質感の物が多いです。これらの家具との相性が良いのが、アッシュ系の明るい床材です。
黒ペイントが素敵なカジュアルヴィンテージ
家具には「木部」を露出した物以外にも「カラー塗装」が施されている物があります。また、「木」以外にも使われてい素材はたくさんあります。
こちらのインテリアでは、「マットブラックなチェスト」と深みのある異なる樹種の家具が混在しています。木部のカラーは少しずつ異なりますが、どれも深みのあるカラーで整えられている印象です。
この手のインテリアは、以下の特徴があります。
・アイアンパーツの家具との相性が良い
・葉の大きい観葉植物が映える
ファブリック多めのホテルライクなインテリア
「ホテルライクなインテリア」という言葉に憧れている方の多いのでは、特徴としては以下の通り。
・カラートーンを持ち上げるためにホワイトアッシュなフローリング
・装飾としての家具の木部は「個々の家具のデザインが引き立つカラー」
こちらはモノトーンで整えられたインテリアです。
木部は「ブラック〜グレー〜ホワイト」の無彩色を採用すると失敗が少ないです。
高級感を演出するヘッドボード部分の腰壁は、ウォールナット調。
家具のパーツを見ても無彩色で構成されています。
まとめ
今回は、家具や内装の木部のカラーであったり樹種の選び方について解説しました。
この記事を読むと意外にカラー選択も難しくないかなと思えたのではないでしょうか?
是非、今回の記事を参考にインテリアコーディネートを楽しんで見てはいかがでしょうか?]