今回はインテリアにとって重要な「飾る」をテーマにお伝えします。「部屋に物を飾りたい」でも、何をどのように飾れば良いか分からないという方は今回の記事で実例をチェックして是非ポイントを覚えていただきたいと思います。
まずは、実例紹介の前にディスプレイにおいて「手順」の基本を解説します。
〜飾る手順を守る〜
ディスプレイを考える上で最も重要なのは、「何を」「どのように」飾るのかを考える順番をルーティン化すること。
人は物事を考える時に、ゼロベースで考え始めるとヒントがなく混乱します。ディスプレイにおいても、考える順番を意識しないと。ただ、センスがないと諦めてしまいかねません。
飾る場所を決める
一つ目の手順は「飾る場所を決める」
飾る場所を意識知ることはとても重要。特に飾る場所について意識したいのは
・場所の大きさ
・場所の高さ
・自然光や照明が当たる場所か?
この3点をまず確認してすることが初めの一歩。例えば、飾る場所が床なのに小さな小物を置いても様にならないい。まずは、飾る場所を前提にして何を飾るか自ずとわかってくる。
また、「光が当たるか」「光が当たらない」場所かでも飾るモノが変わってくる。例えば、自然光が入らない場所にリアルの植物は置けない。
飾るモノを決める
飾る場所を決めたら次は何を飾るか決めていく。
何を飾るかについては、後に続く
・グリーンを飾る
・季節感を混ぜる
のルールも参考にしながら決めてもらいたい。
まず、初めの一歩として取り入れて頂きたいモノの基本が以下の点。
・花瓶(ガラス)
・木製のオブジェ
・グリーン
・真鍮や陶器でできたオブジェ
特にここで注目して頂きたいのが、飾る物の「素材」だ。私はディスプレイにおいては、飾る物の「形」よりも「素材」が印象を大きく変えると考える。この4つの素材を均等に、あるいは好みで偏りを持たせて選ぶことで「複雑さ」を増した映えるインテリアになる。
実例10パターンを紹介
それでは、ここからは「ディスプレイ実例」をご紹介します。
今回の実例は主に我が家におけるインテリアを題材として、住宅インテリアアドバイザーがどのような観点で物を飾っているのか見ていただければと思います。
間接照明は正義
まずは、我が家での多用している間接照明がディスプレイに与える効果をご紹介します。間接照明はインテリアにおいても、ますとアイテムです。空間をワンランク上質な物にしたい方は是非取り入れて見てください。
〜光の陰影を作る〜
間接照明があることで、シーリングライト、ダウンライトなどの建築化照明だけの空間とは異なり「光」「影」を作りメリハリのある空間となります。
〜床おきの間接照明〜
床おきの大きな間接照明は、物の側に配置することで「光の当たる対象を作る」ことがポイントです。
〜棚板に飾るときには奥行きに注意〜
棚板にポータブルの照明を配置したいとには、「棚板をはみ出さないサイズ」「コンパクトでオブジェ感の強いモノ」を選ぶのが大切。
ニッチに飾る
我が家には長い廊下を活かしたニッチがあります。ここに物を飾るときのポイントもご紹介します。
〜迷ったら均等配置〜
特にディスプレイに迷ったら「均等配置」を選択しましょう。最も簡単で失敗しにくい飾り方です。
ポイントは「大きさが同じ物を飾る」「等間隔で配置する」。これだけです!
〜隅に寄せる配置も有効的〜
横に長い空間に物を飾るのは意外に難しいですが、こちらのように隅に寄せて物を集中的に飾ると様になります。
小さな空間でもできれば、高低差を意識して高さが異なるものを飾ると奥行きが意識されるのでオススメです。
床に段差をつけて飾る
続いて床に物を飾るケースです。これは場所を選ばないと様にならないので注意が必要です。
〜階段で飾る〜
我が家の場合には階段の折り返し部分に物を飾っています。これはある程度スペースに余剰がある場合にオススメ。
・アートを飾って高低差を出す
・小さなアイテムは台に載せて配置
〜大きなアートを床に飾る〜
このパターンは最低A3サイズ程度の大きなアートを飾るときに使える手法です。小さなアートだと存在感がなくチープになってしまいます。
〜見通しの良い位置に飾る〜
床に飾る場合には、ディスプレイが目立つような位置でないと存在感がなく勿体無いスペースになります。最低1方向は物が配置されていない見通しの良い場所をセレクトしましょう。
長い棚板には均等配置が有効
続いて長い棚板です。我が家の場合にはカップボードの上にリクシルの一枚板を配置しています。
長さは220cm×30cmの大きさで奮発してこれを採用しました。
〜均等配置が基本〜
長い棚板には基本的には均等配置で物を飾ると良いでしょう。あとは、「棚板の奥行きに相応しい大きさのアイテム」を飾るとバランスが良いです。我が家では、「ドライフラワーのブーケ」「調味料」「時計」などを飾っています。
〜片方の隅に寄せて配置〜
あるいは、こちらのようにすっきりした印象を出したい場合には片方の隅に寄せて物を配置するだけでも垢抜けた雰囲気を演出できます。この場合には、厳選したお気に入りのアイテムを飾るのも良いかも。素材感や質感が際立つ、存在感のあるアイテムを飾ってみましょう。
ベンチの長さを活かしたディスプレイ
我が家では主にエントランスで使用しているのですが「SCANTEAKのベンチ」を使用しています。これはおおよそ60cm程度の長さのベンチになっています。
〜長さを活かして複数の物を飾る〜
例えばこちらの例では、「フラワーベース」「ブック」「オブジェ」と三角構図や高低差を意識して物を配置しています。個人的には「ブック」が台座となって全体のバランスをとっている印象があります。
〜鏡の側にベンチを配置〜
我が家ではエントランスに大型のミラーを配置しています。側にベンチを置くスペースがちょうどあったのでこちらに配置したりもしています。大きなミラーだけではなく、側にディスプレイを楽しむ場所ができて、インテリアで遊ぶ要素が増えています。
スクエアのスツールに物を飾るコツ
我が家では、スツールもいくつか使っています。時々、配置場所を変えたりしてインテリアを楽しんでいるのですが、そのアイディアを共有します。
〜座面が不規則な場合にはブック〜
こちらのように座面が平坦でないスツールを使うときには、上に載せる物を安定させるために「厚手のブック」を土台にするのがオススメ。
〜プランタースタンドとして〜
スツールに物を載せると一段背が高くなるのがメリットです。プランターなどを載せるとプランタースタンドのような役割を果たすことができます。
〜高低差でメリハリを出す〜
スツールに物を飾る場合には、高低差を意識することが大切です。高さの異なる物を飾って、メリハリをつけるようにしましょう。
「フラワーベース&オブジェ」「ブック&オブジェ」などのパターンを我が家では多く使います。
鏡の傍を有効活用
我が家のエントランスのミラーですが、ミラーだけでは殺風景で少し物足りない。
そんな時にインテリアに要素を加える「飾り」を取り入れます。
〜背の高い植物を傍に〜
我が家では季節に応じた植物を鏡の横に飾ることが多いです。エントランスから季節を意識する仕組みづくりの意味もあります。現在は背の高いしら枝を配置して楽しんでいます。床おきのパターンでは背の高い存在感のある植物を置くのがポイントです。
〜スツールを側に置く〜
鏡だけでは物足りないスペースには、スツールをおくと要素をたくさん追加できます。
スツール自体の素材感もプラスされますし、上に載せる「植物」「オブジェ」の要素も加わるので、インテリの複雑性が増します。殺風景なインテリアで悩んでいる方は、スツールですと手軽に取り入れられるのでオススメです。
アートとディスプレイの組み合わせ
我が家ではアートを数ヶ所に飾って楽しんでます。アートだけではシンプルなインテリアもディスプレイを組み合わせるとより華やかになります。
〜大きな壁掛けアート〜
大きなアートの側にはベンチやスツールが映えます。我が家ではA1サイズの抽象画をエントランスに飾っています。その側にベンチを配置することで、「植物」「オブジェ」の要素を加えることができます。見た目にもより華やかな空間になっているのではないでしょうか?
〜アートをディスプレイの中に〜
アートはディスプレイに様々な効果をもたらします。まずは少し大きなサイズを選ぶと「高低差を意識させる」ことができます。
また、「ディスプレイの背景としての役割」「色や質感をプラスできる」などの効果もあります。
ディプレイの場所にあった少し大きめのアートを飾ると一気に垢抜けた雰囲気になります。
奥行きのある棚板の使い方
我が家には奥行きのある棚板が数ヶ所にあります。そこで意識しているのは2つのポイントです。
・奥行きを意識した高低差のある配置
・要素を多くしすぎない
奥行きがある棚板には物をたくさん置くことができます。しかし、雑多な雰囲気を出したくないので物は厳選すべきと考えています。
〜アルミラックを使ってハンギング〜
こちらは我が家のクローゼットです。ジュエリートレーの上をディスプレイの場所として楽しんでいます。ちょうどアルミラックがあるので、ここにフェイクグリーンを配置して高低差を意識したディスプレイにしています。
〜カップボードの上は横への視線を意識〜
カップボードは多くは奥行き45cm程度で作られている場合が多いです。ここには調理器具も置いたりするので、物を飾る場合には雑多な雰囲気を出さないために、「物を少なくして」「均等配置」を意識するとすっきりした印象になるでしょう。
浅い棚板に奥行き産む
我が家のリビングにはDIYで作った、3枚の棚板があります。これは奥行き15cm程度のの浅い棚板になっています。
〜均等配置が間違いない〜
奥行きの浅い棚板では物をたくさん置くと雑多な雰囲気が出やすいです。特に配置や物の選択に迷った場合には、大きさが近い物を均等配置するとすっきりした印象になるのでオススメです。
〜奥行きを感じさせるアイテム〜
少しメリハリが欲しい場合には、我が家では「ブック」「アート」を配置したり、高さのあるオブジェを配置しています。高さがあるものを配置するだけでもどことなく、高低差と奥行きが意識されます。
まとめ
今回は我が家のディスプレイを中心に「飾る」ポイントを解説しました。ディスプレイは一見難しく感じますが、正解はないので是非ご自身の個性が溢れるインテリアを楽しんでいただければと思います。