今回はコンテンポラリーな家具ブランドの「IKASAS(イカサ)」、アウトドア家具の「KAIS(カイス)」をご紹介します。両ブランドはモダンな家具が揃っていて現代の住宅にとてもマッチする商品が多いのが魅力的です。
今回は東京のショールームに訪れてスタッフの方に各プロダクトの魅力をお聞ききしてきました。
IKASAS(イカサ)とは?
IKASAS(イカサ)は、神奈川県と上海市を拠点にデザイン活動を展開する佐々木 章行 / Sasaki Akiyukiが手がける、家具・インテリアのオリジナルブランドです。
現代的でモダンなスタイルでありながら、デザインに遊び心を感じさせるシルエットを持ち込んでいるブランド。
おすすめのプロダクト紹介
それでは早速、 IKASAS(イカサ)のプロダクトについてご紹介していきます。
KAMOME STOOL / カモメ スツール
こちらのKAMOME STOOL / カモメ スツールは、GOOD DESIGN AWARD 2018とiF DESIGN AWARD 2019を受賞しており世界的にも評価が高いプロダクトになっています。
ネーミング
まずは、「KAMOME STOOL / カモメ スツール」のネーミングについて。
その名の通り、カモメが羽ばたく姿を連想させるその佇まいは、類似商品がない独自の形状と言えます。座面は2枚の板から構成されておりパーツとしてはとても少ないものになっています。
自宅用としてはもちろん、パブリックな雰囲気も持っているのでコントラクトユース(業務用)としても活躍するプロダクトになっています。
整形合板の技術
「KAMOME STOOL / カモメ スツール」は見た目の美しさを作り上げている構造的な魅力が数々あります。
〜脚部も合板でできている〜
「KAMOME STOOL / カモメ スツール」はよく見ると脚部も積層になっており合板を曲げる技術が注ぎ込まれています。一般の棒をここまで鋭角に曲げる技術が素晴らしいです。
〜釘を使わない製造〜
また、ボルトや釘を使わない製造方法があえて取られています。脚部と座面の板の接合は、ホゾという溝を掘ることで完成しています。
カラーリング
「KAMOME STOOL / カモメ スツール」は、4色展開のカラーになっています。
どれも上質なマット感があり、高級感やモダンな雰囲気があります。グレーやグリーンは日本の家具ではあまり見かけないような、カラーとなっています。
スタッキング性
「KAMOME STOOL / カモメ スツール」は、スツールとしての機能としてスタッキングが可能な構造となっています。カラーが異なるもの場合には、スタッキングする順番もあるそうで、色が薄いものを上にして重ねて展示がされていました。
価格:ビーチ材 : ¥29,000 (税込)
サイズ:W44×D39×H44.5cm
アパートメント ティーテーブル 30/50/80
次は、アパートメント ティーテーブルです。30/50/80と大きさが3パターン用意されているのが特徴的な家具になっています。
使い方の幅が広いモージュル家具
3つのテーブルを合わせると収まりが良い、サイズで設計されており建築に精通するデザイナーならではのプロダクトだと感じます。
単体でももちろん活躍する家具ですが、複数合わせることによってその良さを更に引き出せる設計になっています。
カラーラインナップ
カラーは「オーク・ウォールナット」の2パターンが用意されています。
同じ形状の家具ではありますが、樹種によって木質や雰囲気が全く異なります。配置する周囲の家具と合わせたカラーを選択するのがオーソドックスなコーディネートと言えるでしょう。
30タイプはサイドテーブルに最適
まずは、30タイプではソファ横に配置して飲み物や雑誌を少し置くのに最適なサイズ感です。
場所も取らないサイズ感として、スペースにゆとりが欲しい場合にはこちらがオススメです。
50タイプはコの字形状
50タイプは立てて、「コの字」形で使用することができるのが特徴。
ソファの下に滑り込ませるように配置して、より体に近い位置にテーブルを設置できます。向きを選ばずに設置できるのはかなり珍しい仕様です。
80タイプはソファの奥行きに合わせて
80タイプは結構大きなサイドテーブルといった印象。
80cmあるのでソファの奥行きに合わせる形で配置するのがオススメです。特に高さがH42cmなので、ソファの座面の高さと同じぐらいの位置に合わせることができるサイズ感になっています。
価格:¥33,000 (税込)〜
サイズ:W80×D30×H42cm(80タイプ)
W50×D30×H42cm(50タイプ)
W30×D30×H42cm(30タイプ)
KANTO ROUND STOOL / カント ラウンドスツール
続いて、「カントラウンドスツール」もあまり見かけないシルエットです。
IKASAS(イカサ)はやはりオブジェのようなシルエットの家具が多いなと思わせてくれるデザインとなっています。
肉厚の座面が特徴的
まずは、座面の肉厚感がかなり印象的でした。また、それとは対照的な細身の4本の足が下に向けて広がるように配置されています。
座面の厚みがあることで、側面から見た時には木目の美しさを感じられます。
座面に配置されたハンドル
KANTOはフィンランド語で“持ち運ぶ”ことを意味する言葉です。
座面に配置されている湾曲した部分は、ハンドルという立ち位置で設置されており、それがネーミングを象徴しているデザインになっています。
実際には結構重量感のある商品なので、頻繁にも運ぶことは想定されないのかなと感じましたが、ルックスとしては軽やかな印象があります。
サイドテーブルとして最適
スツールという名前のプロダクトになっていますが、座面がフラットなのでサイドテーブルとしても使用するのに最適です。ソファの横に配置するだけで、オブジェのような存在感がある「カントラウンドスツール」は、空間の雰囲気をガラッと変えてくれるプロダクトだと言えます。
価格:¥65,000 (税込)〜
サイズ:W36×D39.5×H52.5 / SH43cm
SUIPPO COAT HANGER / スイッポ コートハンガー
「SUIPPO COAT HANGER」は、リズミカルな印象のコートハンガーです。
世の中では様々なコートハンガーが存在しますが、こちらは彫刻的な美しさがあってハンギングしていても生活感が出にくいデザインだと感じました。
ミニマルなデザイン
「SUIPPO COAT HANGER」を構成しているのは、細身のスポークのみです。
横から見ると中央のスポークが斜めにおりており、脚部の3点で支える構造になっています。安定感がどの程度あるのか半信半疑で実物を見ましたが、コートをハンギングしても安定感がありそうな作りになっていました。
コーナーに配置するのに最適
「SUIPPO COAT HANGER」は、足がトライアングル状に配置されており部屋のコーナーに設置するのに最適な形状をしています。ハンガーラックは「ポール状」の物やこちらの商品のように「横に伸びるバー状」の物がありますが、「SUIPPO COAT HANGER」は部屋のコーナーに設置することで省スペースで設置できます。
動線を邪魔しないというのもよく考えられた設計になっています。
カラーラインナップ
カラーは樹種の違いで2色展開となっており「ウォールナット」「オーク」となっています。
ショールームの展示はウォールナットになっていましたが、少しマット感のある褐色がかった印象で空間を垢抜けさせてくれる存在感がありました。
価格:¥58,000 (税込)〜
サイズ:W65×D30.5×H165cm
BATON LOUNGE CHAIR / バトン ラウンジチェア
可愛らしいルックス
「BATON LOUNGE CHAIR」は、シングルのラウンジチェアという立ち位置で絶妙なサイズ感で作られています。ところどころで曲線を使ったデザインが愛らしい雰囲気を持っています。
こちらも部屋に配置するだけで一際存在感があるアイテムになるでしょう。
アームレストが印象的なデザイン
「BATON LOUNGE CHAIR」のデザインの中でアイキャッチな部分は、アームレストです。
細身のスポークの上にゴロっとした形状のアームレストが乗っている形状となっています。軽く肘を置くのに適したミニマルなサイズ感がとても好印象でした。
座面とバックレストがシームレス
「BATON LOUNGE CHAIR」は、一見すると見落としてしまいそうな部分にギミックが隠されています。座面とバックレスとは一体の構造となっており、こちらも整形合板の技術が使われています。
一枚の板で構成されていることで、シームレスなデザインとなっています。
価格:¥102,000 (税込)〜
サイズ:W57.5×D58×H70.5 / HS41cm
アウトドアファニチャー KAIS(カイス)とは?
KAIS(カイス)は、IKASASのOUTDOOR COLLECTIONとして位置しているブランドです。
IKASAのモダンでシンプルな印象を継承しながらも、また異なる印象の家具がラインナップされています。
日本では、これだけしっかりしたアウトドア家具のブランドは少ないのでかなり貴重な存在と言えるでしょう。
アウトドアとインドアを繋ぐシームレスなブランド
KAIS(カイス)のプロダクトは、アウトドア家具という立ち位置になっていますがインドアでの使用も考慮した設計やデザインになっています。
・脚部の設計が床を傷つけないようなデザイン
・クッションのファブリックが撥水性や布感を感じられる物
クッションが抜群に優秀
KAIS(カイス)の家具をそれぞれ見ていくと、クッションが配置されている家具が多くあります。スチールで構成されている家具なので、体あたりを優しくする要素としてとても重要な存在です。
クッションの中には、LITEWAVEが使用されておりこれは、マットレスブランドのLiterie(リテリー)のマットレスで使われている素材です。
・薄いクッションでも座り心地が良い
・通気性が抜群でアウトドア家具に最適
カラー&素材が優秀
KAIS(カイス)のプロダクトの魅力は洗練された質感・素材感だと感じました。
リゾートなどのラグジュアリーな空間に最適な品の良さを感じるような印象になっています。
・チャコール(木炭)のカラーがマットで上品
・クッションは本体とマッチする落ち着いたグレー
・木部は耐久性に優れたチーク材
注目のプロダクト紹介
ブランドの特徴がわかったところで、今回ショールームに訪れて注目したプロダクトをいくつかご紹介します。
ARM CHAIR / アームチェア
まずはこちらのスタンダードなアームチェアです。
立体感のあるデザインですが、細部を見ると角が落とされて滑らかな曲線を基調とした設計となっています。この点は安全面も考慮されたデザインだと感じました。
異素材ミックスなデザイン
「ARM CHAIR / アームチェア」は、アルミとチーク材で構成された設計になっています。
チャコールのカラーにチーク材の木質が加わることで、アウトドアとインドア家具の中間的な印象を作っています。
・アルミ素材を使用することで軽くて運びやすい
溶接部が滑らかな仕上がり
「ARM CHAIR / アームチェア」のデザインはよく見ると継ぎ目が見えないシームレスな質感になっています。これは金属を溶接して製作しているからですが、継ぎ目のシームレスさを見ると、かなり技術的に洗練されていることを感じました。
一脚一脚を丁寧に職人が製造している家具
スタッキング可能
「ARM CHAIR / アームチェア」は、5脚までスタッキングが可能になっているそうです。
中庭などで使いたい場合には、スペースを確保する観点でもスタッキングができるのは便利で実用的な部分だと言えます。
価格:¥79,000 (税込)
サイズ:W53×D51.5×H79 / SH42cm
KAIS LOUNGER / カイス ラウンジャー
続いては、こちらのラインジャーです。190cmとしっかりしたサイズ感でゆったりと足を伸ばしてくつろげるアウトドア家具になっています。
角度を5段階で調整可能
角度は5段階調整で、「座る」「寝そべる」の両方で寛げる仕様になっています。
中庭のスペースが広い方やリゾート風の空間作りをしたい場合にオススメの商品になっています。
シンプルでありながら上品な佇まい
KAIS(カイス)のブランドを象徴するチャコールのカラーはシンプルながら上品な印象に仕上がっています。ブランドロゴが入っていることで所有満足度を上げてくれるアイテムだと言えます。
価格:¥260,000 (税込)
サイズ:W190×D65×H35cm
KAIS LOUNGE CHAIR / カイス ラウンジチェア
アウトドア家具に最適なロースタイルの家具としてオススメのラウンジチェアです。
重心が低い家具で構成させたい場合には、チェアよりはこちらのプロダクトがオススメだと言えます。
ボリューム感のあるクッション素材
今まで見てきた家具との1番の違いはクッションの厚みです。LITEWAVE素材で構成されているので、座り心地は申し分のないものになっています。しっかり、跳ね返ってくる弾力性なのでたち座りも楽ですし、食事をするとにも使いやすい印象があります。
・ファブリックは「撥水性の高いもの」「メッシュ生地」の2タイプから選択可能
価格:¥179,000 (税込)
サイズ:W64.5×D72×H78.5 / SH43cm
KAIS KAMOME BAR STOOL / カイス カモメバースツール
続いてはハイタイプのスツールになります。コントラクト向けにも感じられますが、配置タイプの需要というのも意外にあります。
以外に便利なハイスツール
特にマンションのベランダでテーブルとチェアを配置したい場合には、柵もかなり高いタイプの住宅も多いのでこちらのような配置タイプの物も需要があるではないでしょうか?
最近ですと、マンションでも奥行きのあるバルコニーを配置している住宅も多いのでことらのプロダクトもオススメとしてご紹介します。
唯一無二のシルエット
IKASAS(イカサ)のカモメスツールをハイタイプにしたこちらのプロダクトは、その形状を継承しながらフットレストを設けてハイタイプに仕上げています。
一癖あるこのデザインが一度見ると忘れられない印象を作っています。
価格:¥89,000 (税込)
サイズ:W42×D40×H70cm
KAIS U SIDE TABLE / カイス U サイドテーブル
続いてこちらのサイドテーブルです。パンチングといって金属に小さな穴を開けたデザインの天板が特徴的なプロダクトになっています。
配置の向きを変えて使える
「KAIS U SIDE TABLE 」は向きを変えて使用することができます。ショールームでは天板が低くなるタイプの置き方をしていましたが、この置き方であればソファやラウンジャーの座面と近い高さになってみます。
そして、コの字型の使い方もでき、このパターンではソファの下に潜り込ませることができ、より体に近い位置でサイドテーブルを使うことができます。
室内外で馴染むデザイン
こちらのプロダクトの第一印象としては、室内でも違和感なく使っていけそうだということです。
ステンレス製のプロダクトでチャコールのカラーで仕上げていることによって、モダンでスタイリッシュなスタイルや、インダストリアルな要素が欲しい方にもオススメのプロダクトです。
サイズ:W35×D45×H58.5cm
まとめ
IKASA(イカサ)・KAIS(カイス)の紹介はいかがだったでしょうか?
IKASAS(イカサ)は、神奈川と香港を拠点とするデザインナーのブランドで逆輸入的らしさを感じられるデザインとなっていました。
KAIS(カイス)は、日本ではまだ珍しいアウトドア家具のブランドとして、貴重な存在だと言えます。
気になるプロダクトがあった方は是非公式サイトでチェックしてみてはいかがでしょうか?