今回は家具の配置&サイズについてのお話です。特にLDK(リビング・ダイニング・キッチン)のレイアウトのポイントをご紹介します。家具の配置は、「部屋が広く見える」「家事動線」など、見た目や居心地、使い勝手などに影響します。
部屋を広く見せるアイディア
家具の配置は「部屋の広さ(感覚)」に大きく影響してきます。
皆さんの中には「少しでも部屋を広く見せたい」と思っている方も多いのでは?特に都会の狭小住宅では、LDKが16〜18畳程度の間取りが多く、家具を配置すると狭く感じる場合も多いでしょう。
以下のアイディアを参考にして、まずは部屋を広くみせるポイントを押さえましょう。
視線の逃げ場所を作る
まずは入り口から入って視界が開けている場所があることを確認しましょう。部屋の広さは入り口に入った時の印象で大きく変わります。
理想は部屋の入り口から「一番大きな窓まで一直線に開けている」、あるいは「一番遠い位置の壁が見える」
〜一番大きな窓まで一直線に開けている〜
〜一番遠い位置の壁が見える〜
入り口から「窓」「一番遠い壁」に直線を引いた時に、その直線上に家具が干渉していないことがベストです。
たとえ、その直線上に家具が存在したとしても、「背の低い家具」にしておくのも良いでしょう。
高低差を意識する
視覚効果を使って部屋を広く見せる方法としては、以下のポイントを採用してみてはいかがでしょうか?
・手前から奥に行くにつれて背が低くなる家具の配置
このパターンは配置したい家具の種類や大きさによりますが、部屋の奥に壁を塞いでしまうような家具を配置しない方が空間を広く感じることができます。
家具の数を減らす
そもそも、「物が少ない方が部屋は広く見える」と言えます。
その観点で家具は最低限の物を配置しましょう。
・収納家具をまとめて1箇所にする
・テレビボードをやめてプロジェクターへ変更
・センターテーブル⇨サイドテーブルへ変更
など、家具を減らしたり大きな家具から小さな家具へ変更することで空間は広く見えます。
ロースタイルを選択する
インテリアにおいてロースタイルは、「背の低い家具でコーディネート」する手法を意味します。
特に体積の大きいソファをロータイプにすると部屋の印象が大きく変わります。
特徴としては、
・モダン系なインテリアとの相性が良い
・ソファから立ち上がりにくくなる
このようにメリットだけではないので、生活スタイルも考慮して検討してみましょう。
パーツが細い家具
同じサイズの家具でも、「パーツが華奢」なモノを選択すると圧迫感が出にくくなります。空間を広く感じさせたい場合には、重厚感のある家具を避けて「軽やかなデザイン」を選択すると良いでしょう。
特に以下のような家具がオススメです。
・テーブルやチェアの脚が細い家具
・フレームの細い収納家具
透け感のある家具
前述と同じように、「透け感」のある家具を選択することで圧迫感が出にくいです。視線がより遠いものを見ることができると、部屋全体を広く感じることができます。
特に以下のような家具がオススメです。
・背板のない収納家具
・ガラス素材を使った家具
明るさを調整する
空間を広く感じさせる色としては、「ホワイト」「アイボリー」などの明るい色だと言われています。
特に「床⇨壁⇨天井」と低い位置から高い位置に向かって、色が明るくなっていると空間の広がりを感じられます。
インテリアのテイストを崩さない程度に意識してみると良いでしょう。
家具を配置するポイント
それでは、前置きが長くなりましたが、ここからは家具を配置する際のポイントをご紹介します。これらの観点を持っているだけで、「おしゃれに」「使い勝手よく」家具を配置することができるでしょう。
光を遮らない
光はインテリアにとって重要な要素です。特に「自然光はインテリアが映える」という点で遮るのは勿体無い。
自然光が部屋の中に入ってくる唯一の経路が「窓」です。
つまり、「窓を遮るように家具を配置しない」というのが大切です。部屋の広さの関係でどうしても窓と家具が干渉する場合にも、それを最小限に抑えるようにしましょう。
横からの光を意識する
こちらの写真は植物に横から光が当たっています。
何処となく良い雰囲気に感じるのではないでしょうか?そう、「横からの光というのはインテリアが映える」んです。
つまり、部屋をおしゃれに見せるという観点で、「窓からの自然光」「間接照明」の位置を考慮して家具を配置しましょう。特にチェストなどにディスプレイの場所を設けている場合には、光が当たる場所にそれを配置すると良いでしょう。
動線を意識する
「生活動線を考慮した家具の配置」は生活のしやすさに影響してきます。
例えば、人ひとりが移動するのに必要な幅は60cmと言われています。あまりにも家具どうしが近いと通路として使えない場合があります。
特に新しく家具を購入される場合には、家具を部屋に配置した際に動線がどの程度の幅になるのか確認してみましょう。
視線の逃げ場所を作る
部屋に開放感を感じさせるためには、視線の逃げ場所を作るのがオススメです。そのためには以下の点に注意して家具を配置しましょう。
・窓を家具で遮らない
・入り口から遠い壁は見せるようにする
・背の高い家具は入り口周辺に配置する
こうすることによって、視界がより開けて遠くに目線が行きます。
あるいは、「壁にアートを配置」したり、「観葉植物を飾る」ことでも視線の逃げ場所ができます。この場合には、部屋を広く感じさせるためとはなりませんが、視線が落ち着く場所がある部屋の印象も良くなります。
部屋と家具の大きさ
家具を選ぶ際には部屋の広さも考慮に入れることが大切です。その他にも意識した方が良い観点は以下の通り。
家具の占有率は1/3
部屋の面積に対する家具の面積は、1/3が目安だと言われています。
これはおおよそ、6〜10畳程度の部屋に当てはまってくる法則です。
たとえば、LDKで20畳程度ある場合には、キッチンも入れて6畳程度に納めるのが窮屈にならないポイントです。
また、25畳以上あるような大きな空間ではこの1/3の目安にこだわることなく自由に家具やモノを配置できる広さになってきます。
座る家具は使用人数を考える
「座る家具」というのは、ソファやダイニングエリアのテーブル&チェアを指します。
来客時を含めて使用する人数で大きさを決めると良いでしょう。
一方でそれほど大きな家具を配置できない広さの場合には、以下のポイントを踏まえて選ぶと良いでしょう。
〜アームレストがないソファ〜
〜エクステンション機能付きテーブル〜
〜スツールで来客時に対応〜
収納家具はロータイプを選択
「チェスト」や「キャビネット」などの収納家具は体積が大きく、どのようなモノを選ぶかで部屋に圧迫感を感じさせてしまう可能性があります。
まずは、必要な収納量を把握して必要以上に大きな収納家具を選択しないようにしましょう。おすすめは以下のような収納家具です。
〜ロータイプのテレビボード型〜
高さが出ない分、スッキリした印象になります。
また、背板のない収納家具をパーテーションのように部屋の中央に配置するのも、空間を穏やかに仕切る効果があってオススメ。
背板がない家具を壁面全体に配置するのも、比較的スッキリした印象になるのでオススメです。
拡張性のある収納家具
必要な収納量というのは、家族構成や年齢などの要因で変化することもあります。
その度に、家具を買い替えたり、追加で購入するのも手間や費用の面で避けたい方もいるのではないでしょうか?
収納家具は購入した後に追加や減らすことができるものを選ぶのも良い選択してす。
〜無印良品のシェルフ〜
無印良品のシェルフはしっかりした木質で安っぽさがなく、プロダクト自体もロングセラー
〜String (ストリング) 〜
スエーデンを代表とする収納家具で、拡張性も豊富にあります。定番プロダクトなので廃盤になりにくいのが魅力
まとめ
今回は、家具の配置・サイズ選びについての観点を共有しました。部屋を広くスッキリ見せたり、おしゃれに感じさせたり、主にインテリア目線でのお話をさせていただきました。
皆さんも「家具を購入する」「模様替え」「引越し」の際には今回の観点をチェックしてインテリアコーディネートを楽しんでみてください。