今回はナチュラル系インテリアを作るための「カラー」と「木(樹種)」の選び方。「違う木のカラーは選ばない?」「色選びのポイントは?」そんな疑問を解決しながら、ポイントを絞ってご紹介します。家具・床材・壁紙のカラーで悩んでる方に押さえてもらいコツを解説します。
ナチュラル系のインテリアのイメージ
まずはナチュラル系のインテリアとは?といった疑問を持つ方のいるのでは?
一般的にナチュラル系のインテリアのイメージとしては以下の要素が挙げられます。
・明るい
・かわいい
・温かい
・素朴
つまり、ナチュラル系のインテリアは”柔らかい雰囲気があり居心地の良い空間”といった感じでしょうか。
よくある質問〜ナチュラル系のコーディネート〜
今回の本題であるカラー・樹種選びのポイントについて、YouTubeのコメントでよくいただく質問から紐解いていきたいと思います。ナチュラル系のインテリアは近年とても人気です。
他方、その分コーディネートで困っている方もたくさんいるテイストでもあります。
異なる樹種(カラー)を組み合わせて良いか?
まずは、「異なる樹種(カラー)を組み合わせて良いか?」
一般的にインテリアでは「統一感」が大切だと言われます。だからこそ、いろんな木質を同じインテリアに混ぜて良いのか?そういった疑問を抱く方も多いのでは。
基本的に全体を見て好みであればOK
答えから先に言うと、「木材の組み合わせは自由」と言えるでしょう。コーディネートとは全体を俯瞰的に見ての印象を整えていく作業です。細かいディテールよりは、全体のぱっと見の印象の方が大切だといます。
・床がウォールナットだけどナチュラル系にしたい?
・既に持っている家具が色が濃いものだ、、
こんな悩みでナチュラル系のインテリアを諦めている方は、後述のポイントを見てみてください!
こんなカラー&樹種はNGなパターン
他方、こんなナチュラル系を目指すにあたっては、「明るい」「優しい」雰囲気を作っていくことが重要です。その観点で言うと以下のようなパターンはNGと言えるでしょう。
〜部屋のカラーの5割以上が暗い〜
暗いカラーや樹種はモダン・インダストリアルなど別のテイストを連想させます。
〜光沢感のある家具・内装が多い〜
こちらも光沢感は、ナチュラル系のインテリアでは少し扱いにくい要素となるので多く取り入れると、チグハグなインテリアになってしまいます。
〜人工物の要素が多い〜
樹脂系・プラスチックなど素材感が感じられにくい物が多いとナチュラル系の印象を作りづらいです。やはりナチュラル系ではその名の通り人工物が多いインテリアとの相性が良いとは言えないでしょう。
ナチュラル系にあう木材のカラー【家具編】
それでは、ナチュラル系のインテリアにあう家具のカラー選びのポイントをご紹介します。
まずはそもそも家具の樹種にはどのようなものがあるのか、大きな区分として理解しましょう。
明度の高いカラーの樹種
まずは以下の3種類の樹種は針葉樹と言われて、「柔らかい」「手触りが良い」のが特徴。
カラーとしてはホワイト系の明るいカラーであるのが特徴的です。ナチュラル系のインテリアとも相性が良いと言えます。木目が比較的薄く出るので「プレーン」な印象となります。
ヒノキ(檜)
パイン(松/マツ)
スギ(杉)
イエロー系の中間色の樹種
続いても中間色の樹種でナチュラル系のインテリアとの相性が良い樹種です。
こちらは紅葉樹といってチェアなどに用いられる「硬い木材」になります。
インテリア目線での特徴としては、「木目がはっきり出て美しい」「中間色で扱いやすい」と万能系の樹種で、ナチュラル系のインテリアに一番オススメの樹種です。
ナラ(オーク)
ブナ(ビーチ)
ケヤキ
タモ
ラバーウッド
ダーク系の樹種
続いては名木と言われる樹種です。こちらは、「硬い木材」「高級感のある上質な木目」が特徴的です。高級感と光沢感を感じやすい木材なので、モダン系などのインテリアの相性が良い木材です。
ナチュラル系のインテリアでは、「ポイント使いはあり」といった感じです。
ウォールナット【世界三大銘木】
チーク【世界三大銘木】
マホガニー【世界三大銘木】
上記の樹種はあくまで目安です。
木材はオイル・カラーの塗装の仕方で、全く印象が異なります。なので、樹種に拘らず上記のカラーの内、どれに位置するのか印象で判断することが重要です。
ナチュラル系にあう木材のカラー【床材編】
続いてナチュラル系にオススメの床材についてご紹介します。特にオススメなのが以下の4つの樹種になります。
オーク(楢・ナラ)
オーク材は木目の美しさが特徴的です。どんな塗装をしても相性が良いと言われており、オイル塗装、ウレタン塗装の両方でナチュラル系のインテリアとの相性が抜群です。
チーク
家具に用いられる場合には、結構色が濃くなりがちですが、床材で用いられる時には、ナチュラル系のインテリアとの相性が良いです。
理由としては床材として用いられる場合には、面積が広いので広が「明るく」「薄く」感じられるからです。
パイン・ボルドーパイン(マツ)
こちらは、カントリー系のインテリアに用いれることが多い樹種です。
「色が薄く」「節がしっかり出る」のが特徴で、ホワイト・ブラックなどにカラー塗装された家具との相性が良い床材になります。
サクラ系(カバ・バーチ)
こちらはプレーンな印象が好きな方にオススメ。和風の雰囲気のインテリアでも用いられることが多い樹種で、とにかく「優しい」ふんわりとした雰囲気にしたい方にオススメです。
色が濃い床材でナチュラル系のインテリアは作れる?
結論から言うと、
「ウォールナットの床材でもナチュラル系のインテリアは作れる」と言うことができます。
ポイントは以下の通り、
家具・壁紙などでナチュラルな印象を作る
色が濃い床材の場合には、他の部分でナチュラルな要素を加えることが重要です。
その際には、家具はミディアム系のカラーの樹種がオススメ。明るすぎると床材との相性が悪くなってしまいます。
具体的には、「オーク・タモ・ラバーウッド」あたりのカラーにしておくのがおさまりが良いでしょう。
壁紙については、ホワイトをベースにしている部屋が大半だと思います。
アクセントクロスを採用したい場合には、
・アースカラー
・木目調(ミディアムカラー)
がオススメです。ここでも部屋の明るさを落とさないカラーや素材感が感じられる物を選ぶことをオススメします。個人的な見解としては、ここで石目調などのクロスを採用してしまうと「モダン・高級感」的な要素が強くなるので、ちょっとオススメできないかもしれません。
観葉植物・ディスプレイなどでナチュラルな印象を作る
ウォールナット系の床材でも、ナチュラル系つまり「自然」な要素を加えることによって、インテリアの印象が大きく変わります。
そのためには以下のポイントを押さえましょう。
・観葉植物を飾る(床置き&卓上)
・ディスプレイを散りばめる
観葉植物を飾る場合には、サイズ感が重要です。小さい物は最初に購入しやすいですが、床置きの観葉植物があるかで印象は大きく変わります。
あとは、ディスプレイでナチュラルな要素を多用するとインテリアの印象は大きく変わります。ディスプレイのアイテムの選び方については、以下の動画を参考にしてみてください!
ナチュラル系にあうクロスは?
日本のインテリアにおいては、クロス選びの基本はホワイトです。
「賃貸「建売」「注文住宅」のどれをとってもホワイトがベースの色になることは間違いありません。
ナチュラル系のインテリアを作るには、壁紙が全てホワイトでも問題ありません。
ホワイトをベースとしながら以下のパターンが気に入った方はそれを取り入れましょう。
木目調のクロスはどこに設置しても間違いない
ナチュラル系のインテリアでは、「木目調のクロス」を多用しています。
木目調のクロスはどこに取り入れてもナチュラル系のインテリアでは「あり」だと考えています。
「壁」や「天井」に採用しても部屋に木質が加わるのでナチュラルな印象が与えられます。
〜降り下げ天井に木目調クラス〜
〜壁に木目調クロス〜
クロス選びは素材感が感じられるかがポイント
ナチュラル系のインテリアにおいては、よく空間を洗練させたものにしたい場合には、「素材感の感じられるクロス」をオススメします。例えば以下のパターンがオススメです。
石目調のクロス
漆喰系のクロス
マット系クロスではグレージュがオススメ
ナチュラル系にはどんな種類があるか?
実はインテリアのテイストは「境界線が曖昧」です。
特にナチュラル系のインテリアは「北欧家具」のように、特定のアイテムなどがある訳ではないので、抽象的なテイストになります。
以下のナチュラル系のインテリアの例のように、ナチュラル系のインテリアにはいろんな種類があるので好みの例を見つけて、それに近づけていくイメージでコーディネートしていくと良いでしょう。
モノトーン&ナチュラル系
北欧ビンテージ&ナチュラル系
無骨系&ナチュラル系
韓国系&ナチュラル系
ソフトトーン&ナチュラル系
ナチュラル系に必要な3要素
前述の通り一言で「ナチュラル系インテリア」といってもいろんな種類やテイストがあります。私が考えるナチュラル系のインテリアにマストな要素は以下の3つです。これらをどの程度取り入れるかで好みのインテリアのテイストに調整することができるでしょう。
ミディアムカラーの木質
まずは「木質」です。これはリアルウッドである必要はありません。木目調の壁紙やシートがあるだけでも十分です。
・木製の家具を多く取り入れる
・節の強い床材を採用する
・壁紙に木目調のクロスを使う
インテリアを見て木質を感じられる部分が多いほどナチュラル系のインテリアに感じられる効果があります。
ドライフラワ&グリーン
植物があるとやはり「ナチュラル系」の印象が強くなります。
ドライフラワーは特に、
・水やりの手間がかからず長持ちする
・アッシュ系の色合いが垢抜けた印象
フラワーに限らず、パンパスグラス・ブーケ・枝物などドライのグリーンはオススメのアイテムです。
またグリーンしては、「床置き&卓上サイズ」の両方を取り入れて高さの異なるアイテムを組み合わせるとバランスが良くなります。
素材感を感じるオブジェ
インテリアにとっては、とても重要な要素としては「素材感」です。
ナチュラル系のインテリアに取り入れるオブジェとしては以下のアイテムがオススメ。
陶器系のオブジェ
陶器はオブジェとしてスタンダードなアイテムです。カラーはシンプルはホワイトやベージュ系がオススメです。
ガラス&ゴールド
ガラス素材とゴールドの金属は韓国インテリアや北欧インテリアなどでよく用いられるアイテムです。
ラタン(水草)系アイテム
ラタン系のアイテムもナチュラル系のインテリアとの相性が良いアイテムです。
フラワーベース・ミラー・マットなどラタンは人気素材なので様々な種類のアイテムがあることがオススメ。
まとめ
今回はナチュラル系のインテリアを作るポイントを「カラー」と「樹種」の観点でご紹介させていただきました。今回のポイントを押さえてインテリアコーディネートを楽しんでいただければ幸いです。