今回はインテリアの基本的なルールで、なかなかHOW TO本にも掲載されていないようなポイントを10選解説します。これを知っているだけでインテリアの完成度がワンランク上がるはず。簡単な方法で誰でも取り入れやすいモノを厳選してみました。
「壁紙」の新常識
まずは、壁紙に関するインテリアにおけるセオリーをご紹介します。
壁紙はホワイト&床材は木で十分
「壁紙」「床材」には様々な種類があり、ショールームなどに行くとたくさんありすぎてどれを選べば良いかわからないという方も多いのでは?
この部分に関したは、以下のようなパターンで十分だと考えています。
・「壁紙」はホワイト
・「床材」は木
意図がなく攻めた物を選択してしまうと失敗する原因にもなりかねません。
〜ホワイトの壁紙は素材感を大切に〜
ただのホワイトの壁紙と言っても素材感がたくさんあります。これは目標とするインテリアでどのような質感のものが使われているかチェックして、真似をすると良いでしょう。
「漆喰」「織物」「モルタル」「和紙」「木目」
〜木の床材は4つのカラーから選ぶ〜
床材に関しても大雑把に分けて以下の4種類に区分できます。こちらも目標のインテリアに近しいものを選ぶのが良いでしょう。
「ライトブラウン」「ミディアムブラウン」「ダークブラウン」「ホワイトウッド」
アクセントクロスは天然素材が使いやすい
続いてインテリアのテイストにもよりますが、アクセントクロスは「天然素材」の質感を演出するのがオススメです。
単調な「グレー」「ネイビー」などをアクセントクロスに採用しているパターンも多く見かけますが、正直中途半端な印象の物が多いです。それを高いするために以下のパターンがオススメです。
〜木目調のクロス〜
木目調のクロスは家具とのリンクカラーを演出しやすいのでオススメ。
〜石目調のクロス〜
「クールな雰囲気」「ナチュラルな雰囲気」を演出したい場合には石目調のクロスもオススメ。
「収納」の新常識
続いてインテリアにおいて、よくキーワードとなる「収納」について解説していきます。
見せる収納は1~3割がスッキリ
インテリアにとって、「見せる収納」「隠す収納」というこ言葉があります。一般的には以下のように定義されます。
隠す収納:クローゼットやボックスなどに雑多な物を収納し中身を見せない方法
見せる収納:収納ボックスや趣味の物をあえて露出する方法
特に「見せる収納=ディスプレイ」と考えた時には、それを1〜3割程度に収めておくのがオススメ。
しっかり、雑多な物を隠せていないと生活感が出てしまってインテリアの完成度が下がってしまいます。
「見せる収納」を作る場合には「割合」「場所」を意識してコーディネートをしましょう。
デッドスペースの少ない収納家具を選ぶ
続いては、「収納量を確保する」という観点で、
・デッドスペースが少ない収納家具
・ボックス収納を活用してデッドスペースを減らす
ということを心がけることが大切です。
〜デッドスペースが少ない収納家具とは?〜
収納家具に仕切りがついていたり、特に縦のスペースを有効活用できるようになっている。もしくは、既存の収納家具の中をボックス収納で区切るのもオススメ。
〜ボックス収納を活用してデッドスペースを減らす〜
クローゼットの中を有効活用するためには、「奥行き&高さ」を無駄にしないことが大切です。収納したものをに合わせて中を仕切るボックス収納を活用するのがオススメ。
「光」の新常識
インテリアにとって光というのはとても大切な存在です。
「自然光」「人工光」の両方を上手く操ってインテリアに陰影を作ることで完成度の高いインテリアになります。
程よい光量で落ち着きのある空間を演出
まずは、失敗しやすいパターとしては、以下の通り。
・光量が多すぎる
・色温度が高すぎる
もちろん、作業する場所(キッチン・書斎etc)では、白色系の光量が高い照明が必要とされます。
他方、リラックスした空間を演出したい場合には、「暖色系&光量が落ちた空間」を目指すのがオススメです。特に適切な光量というのは、以下のように定義されることが多いので、これより少し光量を落とした空間がオススメです
・6畳では2700~3700lm、8畳では3300~4300lm、10畳では3900~4900lm
・1畳では40W
「床・卓上・天井」の3点照明で陰影を作る
照明は設置する位置というのがとても大切。
照明といえば、「天井照明のみ」という部屋が一番多いと思いますが、これだけでは物足りないインテリアになります。
〜床に近い位置の照明〜
低い位置の光源は空間を大人びた雰囲気に演出してくれる効果があります。
〜中間部の位置の照明〜
目線から腰の高さに近い位置に光源があるとインテリアの雰囲気がガラッと変わります。特にこのパターンは複数の選択肢があるのでインテリアを楽しめるポイントにもなるかと思います。
〜チェストの上のポータブルライト〜
〜部屋の隅のブラケットライト〜
光の色温度は揃える
照明には、「暖色・温白色・白色・昼白色・昼光色」といった、色温度と言われる概念があります。
雰囲気の良いインテリアでは、特に「2400〜4000k(ケルビン)」あたりの照明で空間を占めるのがオススメです。
もちろん、作業をする場所には、白色系の色温度が高い照明をポイントで使うのは、実用面を考えてありただと考えられます。
「アクセント」の新常識
インテリアにおいて「アクセント」という言葉はよく使われます。
他方、これは「アクセント」をしっかりと意識しないと失敗しやすいポイントになります。
アクセントクロスはダサくなりやすい
単調な「グレー」「ネイビー」などをアクセントクロスに採用しているパターンも多く見かけますが、正直中途半端な印象の物が多いです。それを高いするために以下のパターンがオススメです。
前述の通りアクセントクロスは、「色をプラスする」というよりは、「素材感をプラスする」方が成功しやすいと考えられます。
小物でアクセントを加えるのが無難
続いて、小物でアクセントを加える方法です。この方法は面積が大きくないものでアクセントを加えるので失敗しにくく、インテリアで遊べる方法なのでオススメです。
〜アクセントラグ〜
アクセントラグといって、「ラグ」「フローリング」の上にサイズの小さなラグを配置する手法があります。失敗しにくいオススメの方法としては、
・カラートーンを内装やラグと合わせる
・形状を個性的なモノを選択して形でアクセントを加える
〜クッションでアクセントをプラス〜
もう一つの方法として、クッションでアクセントを加える方法があります。こちらは、
・差し色としてインテリアのテイストにあったモノをセレクト
・「ボヘミアン柄」や「毛足の長い」はトレンド感を演出
「カラートーン」の新常識
続いてカラートーンという観点です。これは、インテリアにとってとても大切なカラーコーディネートの観点です。
トーンチャートで目標を確認する
まずは、こちらの「トーンチャート」をみていきましょう。
「トーンチャート」とは、「彩度」「明度」の組み合わせのグループを示しています。目標とするインテリアがどのグループに属するのかチェックしてみましょう。
〜ライトグレイッシュ系〜
こちらのインテリアは、ジャパンディーな雰囲気も漂うソフトな印象のインテリアで、カラーとしては「ライトグレイッシュ系」といえます。
〜ストロング〜
こちらのインテリアは、ミッドセンチュリーなインテリアでカラートーンとしては、「ストロング系」「ディープ系」でまとまっています。
面積が大きい「壁紙」「家具」でトーンを意識させる
「カラートーンを統一する」という考え方は、要素の多いインテリアではなかなか実現できません。
なので、特に面積の大きな内装やアイテムだけでも、カラートーンを統一すると、まとまりのある完成度の高いインテリアになります。
〜床&家具のカラー〜
こちらは所々で強いカラーのアイテムを採用していますが、壁紙&床材は「ホワイト」「クリーム色」で統一されているのでまとまりのある空間になっています。
「素材」の新常識
続いては、インテリアにおいてよく出てくるキーワードの「素材」選びについてもポイントを解説します。
「素材の数」には制限はない
まずは、「家具」や「ディスプレイのアイテム」において、選んで良い素材の数には制限がないと考えています。異なる素材をたくさん組み合わせても、「カラートーン」や「質感」がインテリアのテイストにマッチしたものであればインテリアの完成度を下げる要素にならないです。
木・樹脂・鉄・真鍮・ガラス・陶器・セラミックetc
「素材」選びは「質感」と「カラー」に注目
前述の通り「素材」選びは、”どんな素材を選ぶか?”ではなく、”「質感」と「カラー」に注目”しましょう。目標とするインテリアのテイストやお手本となるような写真で、どのような「質感」と「カラー」が用いられているかチェックして真似をすると良いでしょう。
〜アーバンモダンなスタイル〜
ガラス・樹脂といった人工物的な要素の素材が多用されており素材感がバラバラです。他方、質感は「微光沢」で「無彩色」で統一されているのがわかります。
「観葉植物(グリーン)」の新常識
続いては、観葉植物のインテリアにおけるセオリーをご紹介します。
観葉植物は、「空間に有機的な要素をプラス」する働きや「育てる楽しさ」を味わえるアイテムとしてオススメです。
シンボルツリーはフォーカルポイントとして
「観葉植物を部屋においてみたい」と思っている方でスペースに余裕がある場合には、シンボルツリーとして、ある程度の高さの観葉植物をおくのも良い選択肢です。
オススメは「130cm〜の観葉植物」で目を引くような樹形や葉が大きく存在感があるものです。
また、「フォーカルポイント=視線を集める場所」として、入り口や普段いる場所から目に入りやすい位置にシンボルツリーを配置すると空間のかなで最大限に植物が存在感を出してくれるのでオススメ。
植物の大きさは3段階で覚える
観葉植物を選ぶ観点として、まずは「大きさに注目」しましょう。
以下の3パターンの大きさの観葉植物を、まずは1個ずつ取り入れてみるのもオススメです。
〜卓上&チェストに最適なミニマルサイズ〜
特に部屋のスペースに余裕がない方だと小さなサイズの植物をいくつか配置するのがオススメ
〜ミディアムサイズ〜
高さが30〜60cm程度の植物では、どこにおくにも中途半端なサイズだといえます。なので、「プランタースタンド」や「スツール」などの上に配置するとしっくりくるサイズ感になるのでオススメ。
〜床おきに最適なサイズ〜
ソファやテーブルの高さよりも背の高い植物は、床置きに最適です。前述のように部屋の中でも目を引く位置に配置してあげましょう。
観葉植物には種類によって、「耐陰性」が異なります。どの程度、自然光に晒す必要があるのか確認をして配置場所を選ぶことも長く植物を楽しむ上で必要な観点となります。
「カーテン(ブラインド)」の新常識
続いて、インテリアアイテムの中でも面積が大きく影響も大きい「カーテン(ブラインド)」について解説します。
カーテンは窓枠のジャストサイズにする
まずは、基本の基本ですがカーテンのサイズは、窓枠に合わせたサイズを選択しましょう。引っ越しを繰り返していると、カーテンを使い回して「少し小さなカーテンを使っている、、」という方もいるかもしれません。
その場合には、以下のブランドのように窓枠の高さが変わっても使い続けられるようなカーテンもオススメ。
〜ieno textile(イエノテキスタル)〜
バブリックデザイナーの南村 弾 Namura Dan. さんがデザインするカーテンはサイズを選ばずに使えたりもするのでオススメです。
カーテンはテイストにあった素材感を選択
アートの新常識
次は、アートについてです。アートというと様々な種類がありますが、今回は壁面に飾るアートについて解説します。
抽象画は使いやすくてオススメ
まずは、「抽象画」がオススメという話です。
定義としては以下のようになっているようですが、私もアートのことはそこまで詳しくはないので、「写実的ではなく、物や事を抽象的な絵のタッチで描いている作品」といったイメージを持っています。
目に見える現実の形や色、立体感をそのまま表現せず、画家が感じた主観的なリアリティや、筆を動かしたきっかけなどによって生まれた作品
出典:https://www.tricera.net/ja/artclip/
〜抽象画が何故オススメなのか?〜
最近では、様々なインテリアショップで、「抽象画」を扱う傾向が強くなってきたと感じます。
私の個人の解釈としては、これは一過性の流行ではなく、それが定着してきているという印象があります。
・抽象画には写真ほどの生々しさがなく視線に入った時のインパクトが適度である
・単純にインテリアに入った時にオシャレに感じる
・抽象画は「形状」「色」の個性が豊かでインテリアにアクセントを加える
などなど、様々な観点でオススメな理由があります。
アートのサイズはイメージのワンサイズ上を選択
アートを飾る際には、サイズも大切にしていただきたと思います。ポイントとしては、
・イメージのワンサイズ上を選択する
小さなアートを飾っていると存在感が出ませんし、印象としても物足りない物になります。
〜A1サイズをエントランスに飾ったパターン〜
〜A3サイズをを床おきして飾ったパターン〜
ディスプレイの新常識
最後に「飾る(ディスプレイ)」のポイントをご紹介します。
インテリアにおいてディスプレイは、個性を出したり、インテリアのテイストを印象付けるような効果があります。
ディスプレイは構図にこだわる
まずは、モノを飾る際には構図がとても大切です。以下の2パターンをまずは押さえておけば、ディスプレイの失敗も少なくなるはず。
〜三角構図〜
三角構図は高さの異なるモノを配置して作ります。ディスプレイにおいては、このように大きさが異なるモノを集めていくと構図を作りやすくてオススメです。
〜均等配置〜
均等配置は先ほどの配置とは異なり、大きさが同じモノを均等に並べる方法です。
横に長い棚板であったり、コレクション要素の強いものを飾る際におすすめの方法です。
複数の素材感をミックスして飾る
ディスプレイのアイテムを購入する際に、「何を購入すれば良いか分からない、、」という方も多いのでは?
アイテムを買い足す際に意識することは、「素材とサイズのバリエーション」です。異なる素材のモノを飾ることでインテリアに複雑性が生まれます。
また、サイズが異なるこもの揃えることで三角構図も作りやすいのでオススメです。
〜まとめ〜
今回はインテリアの完成度を上げるポイントを10選ご紹介しました。今回のポイントを参考にインテリアを楽しんでいただければ幸いです。